まずは始めること。最近は、このことを強く意識しています。そして続けること。

持って生まれた性格なのか、日本の大企業で働く上で培われた習慣なのか、仕事をする際には、ついつい最初からリスクを考えてしまいます。

それが大きいプロジェクトだと、より一層、慎重になります。受注はしたものの、もし、途中で解決できないような大きな問題が発生したらどうしよう、もし、納品した後に大きなセキュリティホールが見つかったらどうしようなど。日本の大企業の仕事を受注したり、その内部で働いている、業種によりますが、100%もしくは限りなく100%に近いクオリティを求められるために、考えられるあらゆるリスクを事前に検討する習慣が身についてしまったような気がします。

ただ、周りの仕事仲間を見てみると、「こんな大雑把な計画」や「こんな雑なお客様への説明で大丈夫か!?」と思うような仕事が大きな成果につながっているケースが多いです。もちろん、そこには長年の経験と勘で「ここは外したらだめ」という勘所を抑えているからだと思いますが、世の中にはそのような仕事もたくさんあるようです。これは「ベンチャー企業と大企業」、「中国ほか海外企業と日本の企業」の仕事の進め方の違いにも通じるところがあるかもしません。自社の制品にに対する信頼やブランドを維持するために慎重に仕事を進めたり品質管理することは当然必須にことですが、企業の規模や発展ステージによっては一概にそのように仕事を進めない方がよかったり、逆に「まずやってみる」からこそ大きなイノベーションが生まれることもあるようです。

自社サイト制作で気をつけならないこと

自社のホームページを公開するにあたっても、「ホームページ制作会社がイケてないホームページを作ってしまったらどうしよう」、「自分の会社の業務をどうやって洗い出そう」などと、制作する前からアレヤコレヤ考えてしまい腰が重くなって、ついつい目先の業務にかまけて、8年間先送りしてしまっておりました。幸い、弊社は腕のよいデザイナーを抱えているため、「デザインがイケてない」ことになりえないのですが、やはり公開する前に業務をホームページにきれいに表現するのが億劫だったのが長い間先送りしたことの大きな原因だと思います。

「改善」を前提でまずは完成させる

今回は、デザイナーにデザインは依頼せずに、まずはざくっと弊社の大きな業務だけを、大まかにホームページに反映することを目的に突貫工事で自社ホームページを立ち上げました。お客様から受注した仕事であれば、突貫工事やざっくり制作したものを納品することはできませんが、自社のホームページですので、「不十分なところがあったら直せばいい」という前提です。

言い古された表現で「夜中に書いたラブレター」という表現があります。夜中に書いたラブレターは、「書いている時は筆が進みバッチリ自分の思いの丈を余すこと無くラブレターに書き記したものの、翌朝起きて改めてラブレターを読み返してみると、目も当てられないくらいひどい内容であることが多い」という表現です。

自社のサービス内容ひとつを取ってみても、後日振り返ってみれば、よりよい表現が見つかることだって多々あります。最初からかっこいい表現や、業務にバチッとはまる表現を一気にアウトプットできればよいのですが、なかなか難しいので、継続的にバージョン、マイナーチェンジを繰り返して、自社サイトの完成度を高めていこうと思います。

これが営業上プラスになるかマイナスになるかやってみなければわかりませんが、おそらく大きなプラスになると期待して経過を様子を見たいと思います。